【番外編】生成AIが問いかける『知性』の正体(4)~ 決断日記と自分の在り方 ~

連載第3部で、組織を強くする実践ステップとして「決断ダイアリー」を紹介しました。
実は私自身、経営者塾での学びの一環として、毎日この「決断ダイアリー」を書き続けています。
この日記の最大の特徴は、起きたことを振り返るのではなく、「今日、私はこれを決断する」という未来への意志を言葉にすることにあります。
経営者としての自分自身を磨き続けるこのプロセスから得られた、3つの利点をお伝えします。
1. 「決断力」という筋肉を鍛える
経営者の仕事の本質は、決断を下すことです。
毎朝、日記に向かい「今日はこれを決断する」と書き出すことで、曖昧だった思考を形にします。
もちろん、どうしても決断が出てこない日もあります。
そんな時は「今日は社長としての仕事がやれていない」と自分を振り返ることにもなります。
しかし、それでもペンを動かし、自ら「決める」という行為を毎日繰り返す。
この積み重ねが、いざという時の大きな判断を支える揺るぎない筋肉になると実感しています。
2. 「不完全な自分」のまま、何度でも決断する
決断したからといって、すべてが実行できるわけではありません。
決めたのに動けなかったことも多くあります。
それでも私は、明日もまた「決断」を書きます。
一度で実行できなくても、何度も、何度も、繰り返し決断を自分に突きつける。
そうすることで、いつかふとした瞬間に体が動き出す時が来ます。
「実行できない」という壁に当たっても、決断し続けることを諦めない。
その執着心こそが、行動力を生む源泉になります。
3. 自分の「在り方と思考」を客観視する
日記は、自分を映し出す「鏡」でもあります。
毎日「今日決断すること」を書き続けていると、自分がどのような時に立ち止まり、どのような価値観を大切にしているのか、その思考の癖が浮き彫りになります。
例えば、私は常に「まだ足りない」と自分を追い込む傾向があるようです。
以前はそれを漠然とした不安として捉えていましたが、客観視できるようになってからは「今の自分は、この不足感をエネルギーに変えて前進しようとしているな」と、冷静に自分の状態を把握し、それをコントロールしようとしています。
まとめ:問い続けることが、唯一の正解
AIは過去の膨大なデータから「最適解」を出してくれます。
しかし、私が日記に刻んでいるのは、データには現れない「意志」や「不器用ながらの決意」です。
今日、自分は何を成すのか。
やれない自分を認めつつ、それでも何を決断するのか。
自分の中にある「問い」から逃げず、毎日決断し続ける癖をつけること。
この泥臭い積み重ねこそが、AIには決して真似できない、確率を超えた判断を下すための確かな土台になると信じています。
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経営者の意思決定と自己成長:
• 私のお勧めする書籍:『7つの習慣』が示す「生き方」の転換点
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